2021年11月25日
文フリで買った本、3ぶんの2くらいは読めたかな。
最近のギーク達のトレンドに疎いんだけど読んだ本のうち3冊くらいにドラッグと同人音楽の話題が含まれていて知見を得た。あとは最近ちょうどみたばかりのLainについての文章があったりして興味深く読んだ。
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iPadに読み上げさせてたドストエフスキーの『悪霊』も無事完結した。
面白かったなー。一言で言うと男達のクソデカ感情物語。訳の亀山先生の解説が充実していてそのお陰でかなりわかりやすかった。訳自体も読みやすくてよかったです。先生のドストエフスキー愛が伝わる。あとがきでお気に入りポイントとしてステパン先生が教え子のスタブローギンに夜中でも凸して涙ながらに愚痴を聞いてもらうという箇所をあげてて今だに微笑みを禁じ得ないとかおっしゃっていてわかりみ〜となった。
「そこで彼は、よりによってまだ物心がついたばかりのごくおさない少年を、ためらうことなく友人に仕立ててしまった。しぜんのなりゆきとして、二人のあいだにはほんのわずかな距離すら見当たらなくなった。ヴェルホヴェンスキー先生は、自分が受けた屈辱の思いを涙ながらにぶちまけたり、家庭内の秘密を打ち明けたりするためだけに、まだ十や十一の友人を夜中に起こすことがしばしばあったが、それがまったく許すべからざる行為だということには気づきもしなかった。二人は、たがいにひしと抱きあっては涙を流しあった」(第1部第2章「ハリー王子。縁談」)
あとステパン先生とワルワーラ夫人、レンプケーとユーリヤ夫人の二組のリアリティ溢れるカップルの描写は訳してて楽しかったと書かれていてそれはすごくすごく伝わってきました!先生!と思った。
魅力的な登場人物が本当に多くてまあスタブローギンとピョートルの二人は鉄板ではあるんだけど宵っ張りキリーロフが途中から地味にぐいぐいきた。あとはやっぱり愛すべき最強のニート、ステパン先生!最後の最後まで情けなくも愛おしい生き様でした。