2020年9月8日
憑物持ちの本を最近読んでいて今日読み終わった。
地主の家に対して狐憑きという濡れ衣がかけられることが多いのは知っていたけどお金持ちの家を忌避する理由がこれまでよくわからなかった。今の価値観からするとお金持ちの家と結婚したほうがいいじゃんという感覚がある。
でもこの本を読んでお金持ちの家に狐憑きというラベリングをして村八分にすることでその家を没落させたいという動機に納得ができた。
昔の日本の農村社会では富は平等に分配されるものという感覚があったようで、そのイメージが座敷童とか狐憑きとか家から家に富が移動するというイメージにつながっているらしい。
特に狐憑き認定をされがちな新興地主はこれまで栄えてた地主を没落させる原因となったり、小作人から土地を巻き上げて成り上がったというふうに恨みを買いやすいために憑物持ちの特殊家筋となってしまった経緯があるらしい。
これまでなんとなくしか知らなかった知識が繋がってなるほどと納得できたので古い文献だったけど読んでよかった。